出演者からのコメント

出演者からのコメント · 1月 15日, 2018年
 『歩けない僕らは』の台本をいただいたのは撮影に入る約1ヶ月前でした。  僕の演じる柘植は30代で左半身麻痺を患う役でして、健常者の自分とはかけ離れてるものがあり、1回読んだ時は「今の自分にできるだろうか?」という考えが浮かんだというのが事実です。...
出演者からのコメント · 1月 15日, 2018年
 理学療法士は距離感が難しい職業だと聞いていました。その難しいと言われている関係性を表現すること、どうしたら本物の新人理学療法士さんに見えるのかリハビリの進め方や接し方など、細かい動作などできることは全てやろうと思いました。実際の理学療法士さんと話す機会を作って頂いて、現場に居て指導していただけたということが私にとって大きかったなと思います。  担当患者である柘植さんとの距離感も凄く悩んだのですが、柘植役の落合さんが常に適度な距離感を作ってくださっていて実際演じる上では距離感などあまり考えず取り組めたので助けられました。  本編ではあまり描かれていないのですが、遥にとって彼氏である翔の存在は凄く大きいんです。そんな彼氏役の細川岳さんとは実際に一緒にバッティングセンターに行ったり、役の関係性について少ない時間の中で細かいところまでコミュニケーションを取ることができたので、自然と距離も縮めることができ、翔と遥の関係性を深められたと思います。  監督には遥の心情の変化で分からないところや違和感があるところは質問や相談をさせて頂いて話し合いながら丁寧に作り上げていけました。自分が主演と知ってからプレッシャーで現場に入るのがずっと怖かったんです。でも佐藤監督とお話しさせて頂いた時、不思議な包容力のような雰囲気があって、丁寧に向き合って下さりこんなに正面から接してくれる大人がいるのかって嬉しかったんです。全力でぶつかれる信頼できる方だって思えて、絶妙な安心感を抱きました。凄く穏やかな方で映画作りが好きなのが伝わってくる本当に格好良い監督です。役について相談させて頂いていたときも毎回真摯に優しく向き合って下さって気持ちに嘘なく演技をすることができました。今回の作品が佐藤監督じゃなかったらここまで納得のいく気持ちで 役を演じれなかったかもしれないと思います。監督がカットかけた後に言いに来てくださる「 今のめちゃくちゃ良かったです 」という言葉が温かくて大好きでした。佐藤監督の現場に参加できたことが何より嬉しくて、時間がかかってでも佐藤監督の作品に絶対帰ってきたいです。  私は言葉で自分の気持ちを伝えるのが上手くないなのですが、本当に沢山の方の助けがあって作られて、沢山の思いが詰まった映画です。温かいとか、感動するとかじゃなくてもっと深いものがある。患者さんと理学療法士の心が通じ合うとか、何が正解不正解とかじゃなく、全然答えは見つからなくて。でもやりがいを感じて、真っ直ぐ向き合ったので、その気持ちを伝えたいです。1人でも多くの方に伝えたい、観ていただきたいです。